この記事は「ボドゲ紹介 Advent Calendar 2023」13日目の記事です。
昨日はあきらさんの……ってあれ、書いてないじゃん!ちょっと!!あきらさん起きて〜!!!
まあ、気を取り直して。
私は小学5年生を自称していますが、みなさんは小学5年生のころ何が好きでしたか?
これ好きでしたよね、これ。
ブルボンさんのキュービーロップ。風邪をひいた時に、病院へ行った帰りの薬局でよくもらっていました。ひとつでふたつのキャンディが入っていて、すごくお得感ありましたよね。私は嫌いな味の方が多いので全然好きじゃなかったんですけど。
このキャンディには、みんなの子どもの頃の思い出が詰まっていると言っても過言ではありません。
あとは当然、ししおどし。好きでしたよね。
うんうん、なんなら今でも大好きです。
竹筒に流れる水が溜まったとき、その重みでかこんと倒れるししおどし。水が流れ出ると元に戻り、竹筒のおしりが石にぶつかっていい音を鳴らします。
修学旅行で旅館に泊まったり、なんかちょっといい感じのお食事処に来てみたり、はたまたこの読者に由緒正しいお家柄の方がいらっしゃればご自宅にあったりするのでしょう。由緒正しいお家柄の方はこんな酔狂なブログを読むな。
ちなみに「鹿威し」と書き、元々は農作物から鹿などの鳥獣を追い払うためのものだったそうです。鹿を脅しているところなど見たことがありません。せいぜい露天風呂で走って泳ぎ回ろうとする子どもたちの興味を引くくらいが限度でしょう。
あとなんかAmazonで売ってます。ししおどしって、こんな手が出る値段で売ってるんだ。
大変風流なししおどし。小学5年生のころのみなさんなら、「触ってみたいな〜」とか、「あの水止めてみたいな〜」とか、「気合いでカッポンカッポン言わせてみたいな〜」などと思ったことと思います。
カッポンカッポン言わせるゲーム、あります。
タイトルを「キャンディ工場」。最初のキャンディ、ここに着地するんよ。
「ヘックメック」や「ナイアガラ」などを出版するドイツのメーカー、Zochが出している大箱です。近年のZochといえばピザをこねて街を揺らしたり、
ピアッツァラバッツァ。メビウス頒布会にしてツォッホ先生の期待の大箱。ピザをこねる力で街が揺れている中でピザを配達する。電池式かと思えばぜんまい式。圧倒的バカ。2023年のヴァントゲーム大賞を2023年1月にして受賞。 pic.twitter.com/CdQtPm2wvG
— ヴァント (@bng3j) 2023年2月12日
せっかく作った砂のお城を海の藻屑に帰したり、
マジで最近のツォッホきゅんどしたん?????なにこれ???? pic.twitter.com/iVNSzS2r8w
— ヴァント (@bng3j) 2022年5月2日
地獄のミミズメモリーゲームを持ってきたりとだいぶ気が狂っていることでお馴染みですね。
赤い花はどこ?赤い花を引いたら赤色のミミズくんを見つける。あってたらおはながもらえるのでたくさんおはなを集めたい。あってても間違ってても、ミミズくんは空いている穴に移す。これを繰り返すとあら不思議、ミミズくんの色がわからない。ツォッホ×クニツィアで誕生した怪作。 pic.twitter.com/qOksiCL2S2
— ヴァント (@bng3j) 2023年7月24日
なにをどうやったらこんなゲームが出版できるのでしょうか。なにを思って上の人はGOサインを出したのでしょう。「わはは、このゲームおもしろーい」とでも思ったのでしょうか。その感覚はとっても素晴らしいので、一生大切にしていただきたいと思います。Zochはいいぞ。
さてこのキャンディ工場も開けてみましょう。
例に漏れずヤバい見た目してますね!!ぜったいアレ、カッポンカッポン言わせてくるじゃん!!
はい、お気づきの通りです。
うわぁ〜〜〜〜!!!!もう楽しい〜〜〜〜〜〜!!!!!!
楽しいからこの記事もう終わりでよくない〜〜〜〜!?!??!?!だめ!?!?!?
だめか〜〜〜〜じゃあこのゲームについて詳しく説明します。
手番になったら、自分の持っているサイコロを自分のしたいアクションの筒に入れます。まあ、ワーカープレイスメントよろしくって感じです。
材料集めがしたいよ〜と思ったら、銅の筒ですね。
欲しい色のサイコロを1個取ることで、同じ色、出目分のキャンディのもとがもらえます。
成形に使うのが銀筒です。
要はレシピカードという名の、得点要件を示すカードを場から取れるアクション。取ったサイコロの色と同じ色のカード、または出目と同じ数字のアソートカードを1枚もらうことができます。
写真で黄色いサイコロを取ったら、黄色の3か5、アソートカードである紫の4がもらえるってな具合ですね。カードの上の数字がキャンディの必要個数、下の星マークみたいなのが得点を示しています。
金の筒では、いよいよ包装!商品化!出荷!得点化!
サイコロを1個取って、その色のキャンディを作りましょう!もちろん必要な数だけ、その色のキャンディのもとを支払わなくてはなりません。
得点化したら、その証拠に使ったサイコロを置きっぱなしに。もうこのサイコロは使えません。え〜〜カッポンカッポン言わせづらくなっちゃうな〜〜〜〜。
あー、お気付きですか?
最初、手番になったらサイコロをワーカープレイスメントよろしくって感じで筒に「入れる」って言ったじゃないですか。でも、ここまでの説明では「取る」って言ってるんですよね。
思い出してください。ししおどしのことを。
筒がいっぱいにならないと、カッポンカッポン言ってくれませんよね?????
はい、このゲームも、もちろん1個入れた程度じゃいっぱいになりません。みんながその筒にたくさんサイコロを仕込まなければ、一生カッポンカッポンしません。カッポンしてサイコロが出てこなければ、アクションはできずに手番が終わります。
するとどうなるか。
「わ〜い!!私、キャンディのもとが欲しいな〜!!サイコロ入れちゃうぞ〜!!」
「俺は得点カードが欲しい」
「わかる、最初は別にキャンディのもととか要らん」
「……一生銅筒からサイコロ出てこないんだが????キャンディのもと、取れないんだが?????」
ってことが起きます。1人でも波長乱す奴がいると全然サイコロ出てこなくて手番止まります。
しかも、サイコロが出てきちゃったら時計回りで全員そのアクションやらされます。いま別に商品化しなくてもいいんだけど!?ってかできないんだけど!?なんで今!?しかも唯一できそうな色のサイコロ取られたんだが!?私が仕込んだ奴なんだけど!?とか全然ある。鬼の所業。
どこだ、こんなおかしなゲームにGOサイン出したメーカー。
でも「ダイスタワーの代わりにししおどし使おうぜ!」って言った人、どう考えても天才ですよね。それによってゲーム性生まれてるの凄すぎる。ダイスタワーも大好きだしキャンディも大好きだし、なんならししおどしも大好き。好きしか詰まってないじゃん、こんなゲーム!!
強いて言うなら、最初のししおどしの組み立てがクソ大変です。あれ全部タイル抜きして作らされるので。だいぶイカれてる。よいこのみんなは、おとなのひとにてつだってもらってね。子ども心を忘れてこんなブログを流し読みしている君たちは1人で頑張ってください。
ししおどしって、お尻の方が重たく作られているからカッポンカッポン言うじゃないですか。ちゃんとこれも作らされるんですよ。せっかくなので、筒の中見てください。
これ全部3筒分抜いたからな!!ご丁寧によ!!12枚×3筒分よ!!指痛いわ!!しかもわざわざ錘のマークつけてKGって書いてるのはなんなんだよ!!見えないんだから要らないだろ!!
そんなところまでこだわっちゃうZoch……お前のことが、大好きだぜ。
明日はatsさんの記事です。うんうん、今年もいつも通りネスターゲームズっぽいですね。こういういつも通り、安心していいですよね。楽しみにしています!
そんじゃ、またね。